和傘を使うときの注意点は?オシャレに見える普段使いのコツも紹介!
和傘は美しい伝統工芸品のひとつですが、使ってみたくても使い方がわからなかったり、オシャレな持ち方ができなくて手を出せなかったりする方もいます。この記事では和傘を使うときの注意点や、普段使いでオシャレに見えるコツを紹介します。
和傘を使うときの5つの注意点
和傘は洋傘とは構造が違うため、使い方も異なります。以下では和傘を使うときに守ってほしい5つの注意点について説明します。
和傘を使うときの5つの注意点
やさしく開く
風が強い日は使わない
直射日光に長時間さらさない
立てかけるときは頭を上にする
きちんとお手入れする
やさしく開く
和傘を使うときの注意点のひとつは、やさしく開くことです。まず片手で和傘を持って手元をくるりと回し、裾の方から軽く開きます。その後もう片方の手で力を入れずにゆっくりとさやしく傘を開きます。
和傘はいきなり力を入れて開くと、骨に負担がかかって骨組みが歪む原因になります。また無理に開くと、和紙の折りたたまれた部分がシワになるおそれがあります。和傘を開くときは急激に力を入れたり乱暴に扱ったりせず、ゆっくりと開きましょう。
風が強い日は使わない
風が強い日は使わないようにすることも、和傘を使うときの注意点のひとつです。和傘はその構造上風に強くありません。洋傘の骨組はアーチ状に曲がっていますが、和傘の骨組はまっすぐに伸びています。
そのため和傘は強風に弱く、風にあおられると骨組が歪んだり、最悪の場合破損して使えなくなってしまったりすることがあります。和傘を安全に長く使うためにも、風の強い日には使用を控えましょう。
直射日光に長時間さらさない
和傘を使うときの注意点には、直射日光に長時間さらさないことも挙げられます。和傘には雨傘用と日傘用があり、雨傘用の和傘は日傘として使えません。雨傘用の和傘は和紙を油でコーティングしているためUVカットできず、太陽光にあたると油が黄ばんで和紙が劣化してしまいます。
そのため雨傘用の和傘を日傘として使ったり、湿気を乾かすために長時間直射日光にさらすのは避けましょう。日差しが強い日に外に持ち出さなければならないときは、和傘用の傘袋に入れて持ち歩くのがおすすめです。
立てかけるときは頭を上にする
和傘を立てかけるときは頭を上にすることも、和傘を使うときに守るポイントです。和傘の上の部分には、構造上重要な「ろくろ」というパーツがあります。このろくろが雨水で腐ったり衝撃で割れてしまったりすると、修理のしようがなくその和傘は使えなくなってしまいます。
よって和傘をたてかけるときは洋傘とは反対に、持ち手は下にして頭を上にしてください。こうすることでろくろへのダメージを最小限に抑えられます。和傘には上部に紐がついているものや、持ち手の下に金具がついているものもあります。デザインを選ぶときに気にしてみるのも良いです。
きちんとお手入れする
和傘を使うときの注意点として、きちんとお手入れすることも重要です。和傘は和紙や竹などの天然素材でできています。そのため金属や化学繊維でできている洋傘に比べると、デリケートな扱いが求められます。
和傘を雨の日に使ったまま放置しておくと、和紙にカビが生えたり木が腐ったりします。そのため使用後は湿気や水分を取り除く必要があります。また長期間保管する場合も定期的なお手入れが大切となります。
脱素人!オシャレに見える和傘の普段使いのコツ2つ
あえて和傘を使うなら、使い慣れて見えるように使いたいですよね。ここでは、オシャレに見える和傘の普段使いのコツを2つ説明します。
オシャレに見える和傘の普段使いのコツ2つ
柄の下の方をまっすぐ持つ
持ち歩くときは和傘専用の傘袋に入れる
柄の下の方をまっすぐ持つ
和傘を持つ際は柄の下の方を持ち、肩にかけずにまっすぐに持つと綺麗に見えます。私たちが普段傘を持つときは柄を肩にかけがちです。しかし和傘でこの差し方をすると服が濡れ、特に着物の場合は帯が濡れるのでNGです。
よって和傘を持つときは、柄を肩にかけずにまっすぐに持ちましょう。また柄を持つ場所は下の方がおすすめです。上の方を持つと和傘が近くなりすぎて、顔に色がかぶさってしまいます。柄の下の方をまっすぐ持てば、すらっとオシャレに見えるのでおすすめです。
持ち歩くときは和傘専用の傘袋に入れる
和傘を持ち歩くときは、専用の傘袋に入れるとこなれて見えます。和傘を普段使いしていると、持ち運びに悩むことが多々あります。お店に入ったときの場合、傘立てがあってもサイズが入らなかったり、盗難の心配があって置けなかったりします。
また電車やバスに乗るときも困る場合があります。和傘は持ち手の部分がJの形になっていないため、腕に提げられません。また提げられても和傘が傷みやすくなるため、逆さまに持ちたくない方も多いです。
そんなときに役立つのが和傘専用の傘袋です。和傘専用の傘袋は、和傘が入る筒状の大きさの布に取っ手がついた形をしています。和傘を立てかけるときのように持ち手を下にして入れられるため、和傘が傷む心配がありません。また傘袋には取っ手がついているため、両手が空いて便利です。和傘専用の傘袋を持っていれば、綺麗に和傘を持ち歩けます。
和傘の正しいお手入れ・保管方法
和傘は正しくお手入れし適切に保管することで、美しい状態をより長く保てます。以下では和傘のお手入れ・保管方法を紹介します。
和傘の正しいお手入れ・保管方法
和傘を使った後のお手入れ方法
和傘を使わないときの保管方法
和傘を使った後のお手入れ方法
和傘を使った後は水分を乾かすことが大切です。まずは濡れている部分をタオルなどで軽く拭いて、水気を取り除きます。その後半開きまたは全開にして、直射日光のあたらない場所で陰干しします。軒先や車のガレージなどがおすすめです。室内にタオルや新聞紙を引いて干してもOKです。
和傘が乾いたかどうかの目安は、表面を触ってみてパリッとしているかどうかで判断します。大抵の場合は1日陰干しすれば乾くので、その後は畳んでしまいましょう。万が一日傘を濡らしてしまった場合も、同様の方法で乾かします。
和傘を使わないときの保管方法
和傘を使わないときは、風通しの良い場所にぶら下げておくのがおすすめです。買ったときについていた箱に入れたり、高温になる場所にしまうのは避けましょう。また保管する際も締め輪ははずしておきます。
長期間保管する場合も、定期的に陰干しをして湿気を取りましょう。ときには和紙表面の油が固まって、和傘が開かなくなってしまう場合があります。そんなときは無理に開こうとせず、ドライヤーなどの温風を当てて温めましょう。油同士のくっつきが取れて開きやすくなります。
和傘を使うメリット
和傘は洋傘とは違う特徴があります。ここでは和傘を使うメリットを説明します。
和傘を使うメリット
軽くて持ちやすい
人と差をつけたオシャレができる
軽くて持ちやすい
和傘は洋傘とは違い、竹などの軽量な素材で作られています。そのため持ち運びや使用時の負担が少なく済みます。特に女性向けの和傘や日傘用の和傘はコンパクトで、長時間差していても疲れにくい作りになっています。
人と差をつけたオシャレができる
和傘は他の傘とは一線を画したオシャレなアイテムです。洋傘では表現できない鮮やかな色合いや日本らしさを感じさせる和風なデザインが、すれ違う人の視界にとまり目を惹きます。和傘は一つひとつが職人の手作りで作られているため、人とは違う個性的なオシャレができます。
和傘をオシャレに普段使いしよう!
この記事では和傘を使うときの注意点や、普段使いでオシャレに見えるコツを紹介しました。和傘を使うときは強風や直射日光を避け、開くときはやさしく開きましょう。使わないときは頭を上にして立てかけ、保管するときはよく水気を取り除きます。
また普段使いでオシャレに見せるためには、差すときに柄の下の方をまっすぐ持ったり、持ち歩くときに和傘専用の傘袋を使ったりするのがおすすめです。